■KASACHOとは
傘長は東京神田で、ちょうちん・番傘を中心に、扇子・凧や木札などに江戸文字を書き販売しておりました。現在は、傘長の伝統を受け継ぎ、手書きの扇子や凧などに、お名前や屋号を書き、インターネットで販売しています。人生の節目のお祝いや記念の品を、心を込めて制作しています。

■前川 浩   東京神田生まれ 桑沢デザイン研究所卒業後、設計事務所を経て、2000年 有限会社エイアイ・デザイン設立。百貨店・店舗・ショールーム等の設計に携わっています。並行して、四代目の実演販売や、提灯に家紋を書き入れる手伝いをしていました。元々傘長も、ビラや大入額そして看板提灯などの「店に賑わいを出すモノづくり」をしていました。そんな店舗設計との「共通感」を徐々に強くしていき、傘長の商品を扱い始めました。2005年より傘長の商品を、インターネットにて販売しています。店舗設計の仕事を生かし、扇子・凧などの飾り方や、店舗に賑わい感を出す提案もしていきたいと思います。
■前川佐与子  兵庫県生まれ 神戸山手女子短期大学卒業。 町田ひろ子ICアカデミー卒業後、インテリア設計・販売会社勤務。2000年 有限会社エイアイ・デザイン設立。2002年頃から、傘長の文字の格好良さに興味を持ちました。代々工夫を重ね、大切に育てていた文字を、自分も書きたいと思い、四代目のもとで修行を始める。三代目の文字、昔の提灯、木札、千社札などの様々なものを研究し、文字を書く修行を続けています。2005年より手書き扇子・字凧などを製作販売しています。お客様に満足して頂けるよう、全力でモノづくりをしています。

■傘長の歴史

 創業嘉永5年(1852年)。大和国から江戸に出て、武家内職で覚えた番傘や提灯に文字を書き売ったのが傘長のはじまりです。傘長で主に書いていた文字は、提灯や番傘など、凹凸のある場所に書いていましたので「籠字」です。籠字とは、輪郭をとって中を塗りつぶす手法の創り文字です。

 三代目、前川豊吉(写真上)の時代のヤッチャバ(神田の青果市場)は、東洋一と云われた市場の全盛期で、人の行き交いが激しく活気に溢れていました。どこの商店も店の屋号入りの番傘を沢山用意していたので、番傘が良く売れたそうです。また提灯や招木の看板、開店用のビラやチラシ、大入額の金文字入れなど商売に彩りをだす仕事が多かったそうです。

 四代目、前川巳代三(写真下)が継いた昭和30年頃は、商店の番傘や提灯の需要が減っていく時代でした。それでも提灯を注文してくださるお客様がいましたが、「提灯だけでなく、もっとお客様の「暮らし」に根ざした物づくりをしなければならない」と商品を現代化するアイデアを考えたそうです。「暮らしの中に江戸文字を」とインテリア小物にもなる、ミニ提灯・ミニ番傘・ミニ凧などオリジナル商品を考え、「江戸趣味紙工芸品」という新たなギフト商品をつくりました。ちょうどその頃、「民芸ブーム」「手作りブーム」が有り、後押しされるかたちで沢山売れたそうです。また「江戸趣味紙工芸品」にとどまらず、扇子・団扇・木札など色んなところに文字を描いて売っていたそうです。


平成15年(2003年)より、四代目は神田から平塚市へ移転し古民具・骨董品を販売しています。